安倍晋三元首相の銃撃事件を受け、ほとんどの政治家が「民主主義への挑戦だ!」とか「自由で公正な選挙の冒涜だ!」「このような蛮行は断じて許されない!」などと怒っておられました。
でも、私たち一般庶民の怒りは、民主主義や選挙制度など崇高なものから来るのではなく、「奈良県警の警護不備」や「犯罪を誘発した社会の歪み」、「長野県の文春⁉候補者による急な遊説先変更」というマスコミネタから来ているような気がします。
一方、犯人の怒りは、推測の域を出ませんが「宗教団体にめちゃくちゃにされた家庭生活」「社会から疎外された孤独感」などから来て、その怒りが原動力となって大惨事を招いたものと想像されます。
人間はロボットと違い、感情に支配される動物です。当然、その感情は脳で作られ、その度合いによって人は様々な行動に出るのです。今回は怒りや悲しみなどの感情について投稿します。
じゃ~、怒り・悲しみといった感情はどこでどう生まれるの?
名古屋大の本村和也准教授(脳神経外科)と慶応大の梅田聡教授(認知神経科学)は、感情を認識する脳の部位を特定し、その部分を温存することで、術後に「心の機能を残せるのではないか?」という研究を行っています。
実際、脳の(覚醒下での)手術中、「島皮質(とうひしつ)」の前部を直接刺激すると「怒り」の認識が増強され、島皮質を摘出後には「怒り」の認識が低下し無気力になってしまい、逆に「悲しみ」の認識が増加することが解ったのでした。
「島皮質(とうひしつ)」とは、こめかみの奥に位置する二対の脳組織で、図のとおり他の部位に覆われて外からは見えず、これまではあまり注目されませんでした。ところが、fMRIによって脳を観察したところ、感情と体の状態に及ぶ質問をすると島皮質が活発に働くことが明らかになったのです。
まさに「人間の心は島皮質にあった」ということになるのでしょうか。
感情を生むメカニズムは以下のとおりです。
外部からストレスや痛み(外受容感覚)を受けると、自律神経を通じて血圧や心拍数が変化し、その体内の情報(内受容感覚)が島皮質に送られます。
次に、司令塔である前頭前野は、目から収集した「周囲の情報」と島皮質に集まっている「内部の情報」を統合して、感情を作り出しているといわれています。
裏を返せば、人間は目から得た情報だけでは感情が生まれず、島皮質に集まる内部情報と照らし合わせた結果、(怖い、ヤバイ)感情が生まれ、(逃げる、戦う)行動に移るようです。
自民党の圧勝を導いたのは、島皮質がつくる”共感力”だった?
島皮質が担当する感情の分野はかなり広いのですが、特に”共感力”に注目が集まっています。
体の状態を認識する感覚を「内受容感覚」と言いますが、これには個人差があります。
例えば自身の心拍数をハッキリと認識できる人もいれば、全く分からないという人もいて、実はこの差が「共感力という能力」に関係しているのです。
共感力とは、他者の表情を読み取りその表情に共感することです。共感力は、社会的感情や道徳観を形成する上で非常に重要な要素となります。
武蔵野大学教育学部幼児教育学科の今福理博先生によると、内受容感覚が鋭敏な人は「他人に対する共感性」が高く、社会性が高いという報告をしています。
ということは、「自分の痛みを感じられない人」は、「他人の痛みも感じられない」ということになります。
「ウクライナ紛争による国際支援」「安倍晋三元首相の銃撃事件による投票行動」などは、島皮質が担う共感力から説明できるのかも知れません。
できれば、プーチンや今回の襲撃犯の共感力を科学的に調べて欲しいものです。
私の回顧録「安倍総理大臣」 共感していただければ幸いです。
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ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。
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