【攻略!抗アレルギー薬(その2)】これで苦手意識をぶっ飛ばせる?

アレグラ、ディレグラ、ビラノア 感染免疫

前回は、アレジオン、アレロック、クラリチン、デザレックス、ルバフィンの楽しい覚え方について投稿しました。特にヒスタミンH1受容体遮断薬(抗ヒスタミン薬)については、多くの市販薬が登場していることから、質問される場合も多く、「クスリの名前」と「アバウトなクスリの性格」を知っておかないと超~不安ですよね。

今回は、第二弾として、エバステル、タリオン、アレグラ、ディレグラ、ビラノアの楽しい覚え方について投稿します。

前々回内容(Ⅰ型アレルギー(即時型過敏症))もレビューして、楽しく覚えてくださいね。

 

今回覚える「クスリの名前」はこれだ!

覚える表

※前々回投稿した表から抗ヒスタミン薬の第一世代及び第二世代(一類)を省いています。三環系、ピぺリジン骨格、ピぺラジン骨格の構造ついては前回の表を参考にしてください。ピぺリジン骨格とピぺラジン骨格の薬理作用については、ほぼ同一であるとの見解です。

 

第二世代の抗ヒスタミン薬は、蕁麻疹やかゆみなどの皮膚疾患にはよく効くものの、アレルギー性鼻炎には期待するほどの効果がなく、点鼻ステロイド薬や目薬を併用することが得策であると言われています。前回投稿のとおり、早い段階から免疫システムに組み込まなければ効果が薄いということですよね。

 

今回覚える「アバウトなクスリの性格」はこれだ!

①「効き目」と「眠気」のランキング

ランキング表

 

ランキング2

「効き目」と「眠気」には、個人差があり過ぎて、上記のランキングを鵜呑みにすることはできませんが、一応、「Tmax値」による効き目、「ヒスタミンH1受容体占拠率」からの眠気、ということで順位付けをしています。

例えば、クラリチンは、ヒスタミンH1受容体占拠率が比較的高い割には、運転に関する注意書きがありませんし、「運転操作の注意」よりも「運転に従事させない注意」の方が眠気が強いはずなのに、占拠率の順番とはピッタリと一致しません。

「効き目」と「眠気」を相対的に位置づけた表は、上記以外にも数多く出回っていますが、「個人的な感想・考え方」である旨を明記しています。あくまでも「アバウトなクスリの性格」としてご理解くださいね。

 

②市販薬となっている抗ヒスタミン薬の顔ぶれ

市販薬

興味深いのは薬代です。安い順に処方箋薬(受診料を含む)<処方箋無し(零売薬局で買う)<市販薬となっているのでしょうか?医療費高騰を抑制するには、花粉症薬を保険薬から外したら?との意見もチラホラ。耳鼻科の先生方は激怒するだろうなぁ~。

 

エバステル、タリオンの楽しい覚え方

エバステル、タリオン

エバステル(エバスチン):
市販薬「エバステルAL」の箱って、何て地味なのでしょうか。効き目も中等度で目立たない存在となっています。

それはそうと、「エバミルク」って知っていますか? 料理やデザートに用いる無糖の練乳(牛乳を加熱濃縮したもの)がエバミルクです。生クリームよりも格段にカロリーが低く、値段も安いので業務用でよく使われています。スーパー等ではあまり見かけませんが、缶詰で売られているようです。

イチゴにかけるコンデンスミルクが「加糖練乳」と言われ、エバミルクに砂糖を加えて作っています。こちらの方が馴染みがありますよね。

 

タリオン(ベシル酸ベポタスチン):
「効き目」「眠気」とも真ん中に位置するクスリ
となります。個性がないと言えばそれまでですが、「可もなく不可もなく」となれば、処方する側にとっては都合の良いクスリになりますかね。

「ベポタスチン」などと、極めて言いにくく覚えにくい名前です。「ベジタブルなポタージュ?」の意味も何が何だか分かりませんが、ミャンマーの星、スーチン風ということでご勘弁を!

 

アレグラ、ディレグラ、ビラノアの楽しい覚え方

アレグラ、ディレグラ、ビラノア

アレグラ(フェキソフェナジン):
市販品「アレグラFX」の紫の箱はどえりゃ~目立ちようで、多くの方がご存じだと思います。「1日2回服用」というビハインドを負いながらも、「眠くならない」「車の運転に支障がない」「パイロットも飲んでいる⁉」ことを売りに頑張っていますね。でも効き目が弱いのでは困りますけどね。

フェキソフェナジンを、塀と基礎に強引に持って行きました。ごめんなさい。

 

ディレグラ(フェキソフェナジン+プソイドエフェドリン):
ディレグラに含まれているプソイドエフェドリン(エフェドリンの異性体)は交感神経を刺激し、鼻粘膜の血管を収縮させることにより、鼻粘膜の腫れや鼻づまりを緩和します。

鼻閉を伴う花粉症に重宝しますが、(エフェドリンほどではないものの)弱いながらも昇圧・中枢作用があるので注意が必要ですよね。ロイコトリエン受容体拮抗薬は、効くのに時間がかかるので、手っ取り早く効かせるにはプソイドエフェドリンの方が良いのかなぁ~。

それにしても、ディレクターの代名詞、首に巻いた「ピンクのセーター」、「頭に乗せたグラサン」って、現実の世界にもあるのでしょうか?

 

ビラノア(ビラスチン):
出た~! 抗ヒスタミン薬のエース登場。ランキングでは、「効き目」と「アンチ眠気」とも堂々の1位じゃありませんか。難癖をつければ、「空腹時服用」「グレープフルーツとの相性の悪さ」がありますかね?下田武先生のユーチューブを是非ご覧ください。

それにしても、ミャンマー情勢、何とか平和的解決に向かって欲しいものです。「スーチン氏開放のビラ」を酔っぱらいのオッサンに渡してもないっしょ。そもそも黄色いハッピを着たアンちゃんが政治的なビラをまくことがおかしいですよね。堪忍してくださいませ。

 

くすりのレビュー、国家試験の勉強に役立つYouTube動画

yakulab info 下田武先生

ビラノア錠(ビラスチン):23分16秒

ザイザル錠/OD錠/シロップ(レボセチリジン):12分36秒

花粉症:11分14秒

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