「5分で覚える抗うつ薬」はタイパ最高!ところで「タイパ」って何?

タイパ最高 精神神経科

タイパ最高

 

「タイパとはタイム・パフォーマンス(時間対効果)の略で、若者の言葉です。コスト・パフォーマンス(費用対効果)ならおじさん達にも分かるのになあ~。

 

驚くことに、若者はタイパを求めて(時間がもったいないので)、「ビデオは2倍速で見る」「好きな俳優が映っていない場所は飛ばす」「曲はサビしか聞かず残りは飛す」そうです。よくそれで理解できますね?当然、イントロの長い曲は聞かないそうです。

 

そこで、今回は若者の期待に応えるべく「5分で覚える抗うつ薬」を投稿しました。絵とゴロで楽しく覚えるクスリの名前とテストを用意しましたので、タイパに優れているかどうか確かめてください。

 

今回覚える表はこれだ‼

覚える表

 

 

今回の「絵とゴロで楽しく覚えるクスリの名前」はこれだ‼

SSRI

SSRI①

SSRI②

SNRI

SNRI

NaSSAとS-RIM

NASSA他

 

 

テストです。5分で覚えられましたか?

テスト

 

 

時間に余裕のある方はコチラもチェック‼

精神疾患とクスリの種類

前回の投稿では、大まかに「統合失調症」「うつ病」「双極性障害(躁うつ病)」「不安障害」「適応障害」「てんかん」「ADHD(注意欠如・多動症)」について下記のように整理しました。

 

薬と適応症

一覧表

 

うつ病

②うつ病

抗うつ薬は、脳の神経伝達物質(モノアミンと称されるセロトニン・ノルアドレナリン・ドパミンなど)の減少がうつ病の原因と考えるモノアミン仮説に基づいて開発されました。しかしながら、この仮説だけでは説明できない点もあり、今では、コルチゾール仮説(視床下部-下垂体-副腎系仮説)の他、いくつかの仮説が提唱されています。

 

SSRISNRI再取り込み阻害だけを、NaSSAは、SSRIやSNRIの作用に加えて、ノルアドレナリンの遊離を促進させる作用を持っています。また、SSRIやSNRIは効果発現に時間を要する(モノアミン仮説では説明できない点がある)ので、治療開始時にはベンゾジアピン系抗不安薬を併用します。

 

一方、S – RIM(セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬)は、セロトニンの再取り込み阻害に加えて、セロトニンの受容体を調節することで抗うつ作用を発揮します。また、セロトニンだけでなく、ノルアドレナリン、ドパミン、アセチルコリン、ヒスタミンの遊離も促進します。現在、この種の抗うつ薬はトリンテリック(ボルチオキセチン)のみです。

 

抗うつ薬の副作用として、シナプス後部にある多くの受容体を過度に刺激してしまい、上図に示した副作用が発出する場合があります。

 

 

くすりのレビュー、国家試験の勉強に役立つYouTube動画

yakulab info 下田武先生

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)「レクサプロ、パキシル、ジェイゾロフト」:9分21秒

レクサプロ(エスシタロプラムシュウ酸塩):13分12秒

SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬):14分33秒

サインバルタ(デュロキセチン):6分59秒

NaSSAリフレックス(ミルタザピン):18分27秒

トリンテリックス(ボルチオキセチン臭化水素酸塩):9分05秒

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